写真家"彼方"の白い小箱

■Tylenor(タイレノール)を用いた現像液の処方

◆お師匠様のページの補足

 お師匠様のウェブサイト(ページ)に、タイレノールを用いた現像液の処方についてが書かれている。
 通常、自分があれこれ言うつもりはないのだが、しかし細かいところの補足をしていこうと思う。

◆製造量速算表

 お師匠様のページには一定量のタイレノールを用いた場合のデータが置いてあるが、互換品や少量製造のためのデータが(特に自分が)欲しいので、目安量を以下に示す。
 ちなみに、タイレノールはアセトアミノフェンが1錠につき500mgほど入っている。国内市販品では基本的に300mgまで?(医師の処方により500mgまで?)らしいです。海外でもポピュラーな解熱鎮痛剤で、英国製なら650mgなんてものも。
 国産品では、ACE処方の場合、無水カフェインが含有されています。現像にどれくらい変化があるかは分かりませんが、300mg製品を使う場合は計算式が変わりますのでご注意を。(ちなみに、国内販売のタイレノールは主成分がアセトアミノフェン300mgだけ、だったりします。というより、タイレノール以外は色々混ぜてます。)

 ところで、300ml容器に入れるのに、水300mlで作ったりはしないでね。
 各種薬品と錠剤が入りますから、まあまず間違いなく溢れます。


水量(ミリリットル 50℃) タイレノール500mg(錠) (無水)亜硫酸ナトリウム(g) 水酸化ナトリウム(g)  
25 3 5 2 最小
50 6 10 4  
75 9 15 6  
100 12 20 8  
125 15 25 10  
150 18 30 12  
175 21 35 14  
200 24 40 16  
225 27 45 18  
250 30 50 20  
以下 大量製造用データ
300 36 60 24  
400 48 80 32  
以下+100ml毎に +12錠 +20g +8g  
 
以下、通常市販品(アセトアミノフェン300mg配合)を使用した場合
※製品により配合が違うため、同程度の性能を得られるかは保証しません。あくまで推定値。
コストパフォーマンスが悪すぎるので、あくまで目安。
水量(ミリリットル 50℃) アセトアミノフェン300mg(錠) (無水)亜硫酸ナトリウム(g) 水酸化ナトリウム(g)  
25 5 5 2  
50 10 10 4  
100 20 20 8  
以下+100ml毎に 20錠 +20g +8g  


水酸化ナトリウムの取扱には注意を要する
 フレーク状・液体状のものを含む、5%以上の濃度のものは劇物扱い。購入には薬局で身分証明書と印鑑(押印)が必要となる。
 強塩基、アミド結合の加水分解(=皮膚をどんどん溶かす)、ガラス瓶への移し変え厳禁(ガラスと反応してケイ酸ナトリウムになる、ポリエステル系プラ容器もダメ)、水による強い発熱(突沸を起こすレベル)、水蒸気の吸い込みは危険吸湿性が高いので手早く作業。他、慣れていないのであれば安全メガネ及びゴム手袋の着用を強く推奨
 目や口に入ったら、ただちに大量の流水で十分に洗い、すぐに医師の手当てを受けること。


◆製造手順

 製造手順についてはお師匠様のページで語られていないため、暫定的に掲載。
 間違いがあれば修正します。

1.各種薬品と水を用意する。
2.水に水酸化ナトリウムを加える。突沸・蒸気に注意。
3.亜硫酸ナトリウムを加える。水溶液はアルカリなので十分注意する。
4.アセトアミノフェン錠剤を加え、ひたすら溶かす。
 └(恐らく腑形剤の性質で、アルカリ[塩基質]で溶ける = お湯に入れても溶けない)
5.常温で保管(冷蔵庫に入れると腑形剤とかが固まったので、温めて溶かす必要がある)
  およそ3か月程度使用可能(とはいえ、実際はもっと持つらしい)
◆現像手順

 希釈現像(ワンショット)として利用。温度は20度を目安として。

・50倍希釈:およそ20分程度 推奨

・100倍希釈:およそ60分(1時間) 経済的!

・200倍希釈:およそ180分(3時間)

 が目安のようだ。
 小型丸タンク現像なら、スタートで1分程度の倒立攪拌を行い、あとは軽く叩いて泡抜きしたらそのまま放置。気になるなら中間点で一度攪拌、程度で良いようだ。
 停止は停止液(希酢酸)でもいいし、水洗いでも十分停止すると思います。
 定着とハイポ抜きは、しっかりやったほうが宜しいかと。
◆新しい手法の確立を行った御方々に感謝。

 お師匠様(Kan先生)、そしてお師匠様へ情報提供して頂いたMartin Zimelka様、無尽探査機様、tri-chrome様、hirorishen様に感謝を。



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