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【日々のぼやき】

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名前: 時深彼方
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居住地: 静岡県富士市
出身地: 福島県安達郡
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自己紹介: いい年こいた未婚の男。
自営業と自衛業とバイトをしつつ、なけなしの金を女に貢がず写真に注ぐ変人。

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「デジタルカメラはどこまで嘘吐きになれるか」

日々のぼやき | 2016年 5月12日(木)16時28分
 昨日の投稿で、デジタルカメラのRAWを弄るのが云々という話になったので、折角だから や っ て み た。
 我流です。もう一度、我流です。


 これが元写真。取引先で撮影させてもらった。
 まさしく文字通りの「撮って出し」状態。
 ISO250, Tv1/100, Av 5.0, 焦点距離は40mm(実質64mm)、ストロボ非発光で撮影。
 フォーカス位置は手前のパン2個の天面、青海苔かバジルのところに合焦させている。背景はボカシたいけど、完全にボカすと分かり辛いと思ったので、こういう画になった。

 さて。撮って出しではこの程度。ここから調理する(悪く言えば嘘をつく)のが私の仕事です。

 まず、環境補正を行います。
 このお店はおおよそ西方面が開口部。被写体を北から舐めたので光が右から入ってきます。時間は冬の13時。ホワイトバランスは一般的な「日陰」に該当しますので、それにあわせます。



 トマトソースやパン生地の色が目立ちました。
 次に写真のスタイルを決めていきます。今はまだ嘘をつくところではないので、「忠実設定」にしましょう。



 だいぶ赤っぽいし、ちょっと色が沈んでいますので、ガンマ調整を行いましょう。



 ガンマ調整しました。さて、ここで問題が発生しました。
 具材として載っているブロッコリーが黒潰れしてしまいました。
 あと、全体的に暗いですから、ちょっと明るくしてみます。



 はい、これで黒潰れと白飛びが起きないぎりぎりのところまでガンマを調整し、中間調を弄って明るくしたものです。ハイキーですね。色情報は残っているものの、視覚的にハイライト部がブッ飛んでしまっています。
 そこで、ハイライトを落とします。



 ハイライトを落としました。今回はモニターで見ることを考慮していますので、画面での色合い重視です。
 さて、じっと注視すると、先ほど載せたブロッコリーが暗いです。
 こういう写真の場合、明暗はっきりだとちょっと勿体無いのでシャドウ部をちょっと持ち上げてやります。



 左奥のブロッコリーと見比べるとよく分かります。
 さあ、ここからは微妙な色調整です。
 私の使っているツールでは、微調整はブルー対アンバー、マゼンタ対グリーンで色調整ができます。不自然にならない程度に嘘をついておきます。
 アンバーが強すぎるのでブルー側へ振ってみたところ、ハイライト警告がでました。明部の白飛びですね。白に近い色へ向かわせようとしているので正常な反応です。ガンマを微調整しながら、飛ばないように慎重に色合わせします。また、マゼンタ寄りな赤が強すぎるので、グリーン側に全体を微調整。


 
 これで一通りの調整が完了。あとは超個人的な範囲の仕事。
 ノイズリダクションで、微妙なノイズを潰します。粒状感低減のようなものです。
 その後、レッド・オレンジ・イエロー・グリーン・アクア・ブルー・パープル・マゼンタの各色を微調整します。ここではHLS色空間と呼ばれるもので、色相・彩度・輝度を微調整します。HLSの場合、色相はそのまま色を360度で分けた場合の振り方、彩度は落とすと灰色に近くなり、輝度は100%で純色、そこからどれだけ下げるかという考え方です。HSV色空間とはちょっと取り扱いが違う。

 おい、これだけでウェブページのTips書けるぞ。

 今回の写真の場合、レッド・オレンジ・イエローがメインで。ほかの色は背景のクロスの色に割り当てられています。ですので強すぎるレッドの彩度を下げ、輝度をちょっと持ち上げる。オレンジも同じく。イエローはパン生地にかかわるので、僅かにSLを上げる。それ以外は1段くらい持ち上げると、背景でボケていたクロスの色が立ち上がります。
 クロスは主体ではないけれど、ここの彩度が落ちているとクロスが日焼けしているような印象を与えます。ですからあえて持ち上げます。

 残るはレンズデータを流し込み、周辺光量を調整、アンシャープマスクを軽く掛けて、はい完成、と。

 こちらが補正完了した写真


 こちらが何もしていない写真。
 ね、嘘つきっぽい写真になったでしょう?

 被写体によって手順や内容が入れ替わることがありますが、今回の写真は割りと手を加えたほうです。普段はここまでしません。
 ぱっと見て、色使いがきついなー、と思うかもしれませんが、ウェブでは基本的に縮小して写真を使いますので、インパクトが重要です。また、プリンターを使って印刷を考えている場合には補正の掛け方を変えます。

・インクジェットプリンターは色が沈みますので明るくします。
・カラーレーザープリンターは、まぁだいたい思った通りくらいの色になります。
・昇華型プリンタは、僅かに白くなりがちなのでちょっとだけ強く色をつけます。
・オフセット印刷は、鮮明に出ます。
・凸版印刷は、粒状感が出て、印刷スジが出ます。少し色が沈みます。

・どちらにしても、印刷する場合はRGBからCMYKへの変換と変換後調整が必須です。

 用途に合わせてある程度データ校正ができると、印刷屋さんに生データを渡して「流し込み」(素通し)できるようになります。うちの本業の商品ラベルはそうやって作られています。(現場でデータの最終微調整はするけど、それ以外はノータッチ)
 補正費用が掛からないので全部自己責任ですが、安く上がります。
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コメント
1 | kan | 2016年 5月12日(木)17時50分

RAWからだと、コンデジが勝手に調整している事を手動で細かく設定できるから、品質は圧倒的に高くなりますね。普通の人は使用前と使用後を並べなきゃわかりませんが(笑)

「嘘」ではなく、記憶に近づけるかもしくはより見栄えがするようにするかどうかですね。RAWと言えどカメラの中で基本調整はされています。そこから何を引き出すかは個人のセンス、それらが「嘘」と言うなら、デジタル処理は嘘の塊でしょう。

フイルムでモノクロのプリント処理ではできる事が遥かに限られます。号数紙は特に限られます。号数で感度が異なりますから、全体の露光量を決め、濃くしたいところを曖昧に焼き落とすか、濃くしたくないところを覆うか程度です。これらは印画紙のブランドや現像薬でも異なります。数値化できないから経験とカンが必要で、如何にも職人的作業です。納得いくまで何枚も焼くなんてのが普通でした。けれども、その面倒と結果が読みにくい不確定さが意外にも楽しいのです。人間的だからかな。
2 | 時深彼方 | 2016年 5月13日(金)13時34分

 私からすれば、撮った後で幾らでも加工できてしまうというのは嘘以外の何物でもないと考えています。もっとも、「ついてはいけない嘘」ではありませんが。
 
 その点、フィルムでのプリント処理は誤魔化しはほとんど効かないですから(しかも印画紙は有限)、嘘がつきにくい。ネガなんてまず嘘をつくことができないと思っています。私的に、写真といえばフィルムと印画紙だと思っています。デジタルは写真だけど、写真じゃない。うーん。表現が難しい……。
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