修理と補修 | 2016年 6月23日(木)11時27分 |
昨日の稿のコメントで、Tsubasa Semiの話が出ていたけど、先生のページを見て変な声が出た。錆だらけ蛇腹崩壊をよくぞここまで・・・。 ちなみにTsubasa Semiですが、ロック機構がご機嫌斜め。ちょっと板金……かなぁ。
本日の犠牲者はKonica FPです。 一眼レフ……先生から珍しいものを託された。(邪推だが、先生が一眼レフ嫌いだから渡された?) ちなみに、ここしばらくのリペア(先述の記事を読んでレストアと呼ぶのは止めた。私はまだまだリペアだ)に関しては、先生のウェブサイトを読まないように、検索も最低限にして出来るだけ独力でやってみる方針をとっている。他の人の丸パクリでは知識にならん。
さて、「動作可能箱」の中に入っていた動作しないカメラだった。 おそらくは「直せば動作可能、難易度は低い」って意味だと勝手に解釈した。
まず、巻き上げ動作が出来ない。致命的。巻き上げ動作が出来ないということは、シャッターも切れない。
……うーん? ぱっと見た感じ、パーツ不足でもなければ何か飛んだ痕跡もない。 これは裏フタのほうかな。確かそっち側にガバナーがあるはずだし。
裏フタを外してみた。矢印のポイントのネジがガッバガバに緩んでた。それだけ。さっと注油して、ネジを増し締め。原因はここではない。裏フタを閉じた。 この脇というか上部の穴のところがまるっとスローガバナーが入っているはずなのだが、なんとこのネジ、おっそろしいパワーで閉めこまれていて、びくともしない。それどころかドライバーが負けて1本曲がる、1本は先端が欠けた。諦める。ちゃんとした精密ドライバー買いなおし決定。曲がるのは分かるが、まさかビットが砕けるとは。
あっちこっち注油したり、マイナスドライバーでギアの噛み具合を確認していて、どうも巻き上げ機構というより、撮影動作後に何か「障った」んじゃないかと結論が出た。ちょっとずつ追いかけてみると、どうも「撮影ボタン」の裏側にあるピン(巻き上げロックか、シャッター作動直後にバネの過剰反転動作を止める機構)が怪しい、と感じた。 静かにマイナスドライバーで動かしてやると、コチン、カチャッという音が。
ふむ。巻き上げできた。
そそくさと組みなおす。 シャッター動作を確認するも、どうもおかしい。で、その「どうも」の部分はフォーカルプレーンがモタつくという症状ではないかなぁ、と。
コパル・スクエア。見て分かる通り。油が乗ってる。 過去にメンテナンスされたのだとしたら、そこが原因か。(今回、ここまで染み出すような注油はしていない) とりあえずラッカー薄め液で荒い汚れを落として、次にFUJIのレンズクリーニングリキッドで綺麗にする。油を溶かす仕様の液なので、これがまたよく効く。(※スタンダードに進めるならばナフサオイルのほうが良いかもしれない?) 動作状況はこちらから。 http://www.mobypicture.com/user/kanatatokimi/view/19208465
うーん。いまいち。先幕がノロいな。試写しないと分からないけど、おそらく先幕が遅い。
レンズを綺麗にして、
とりあえず完成。シャッター部は引き続き清掃を実施する予定。 いや、このカメラ、デカいんですわ。大きさも、音も。でも気持ち良い。 早く、ちゃんと使えるようにしてあげたい。
ああ、それと。 先ほど到着しました。
2号キャビネ・3号キャビネ・パピトール。 すっかり沼に嵌っています。 |