写真家"彼方"の白い小箱

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 コダック ブローニー・ブルズアイ(Brownie Bull's-Eye)。
 先生から渡されたカメラの中でも異彩を放つ逸品。完全動作品。掃除する前に詳細を調べてみた。

 1954年8月発売、つまり昭和29年。製造終了は1960年。
 フイルムサイズは620……120フイルムのスプールが細くてスリムなやつ。一応今も入手可能(但しびっくりする位の値段。フイルム1本で富士のキャビネ50枚が買える)
 レンズはTwindar、シャッターはロータリー式。
 これは真鍮色の前面プレートと黒ノブなので、ゴールドバージョン。1957年から60年の間に製造されたものか。正面から見るとアイレベルファインダーと大きなシャッターボタンが可愛らしい。

 シャッター速度は固定、絞りは無し。最短撮影距離が4フィート(120cm前後)から。目測でピント合わせを行う。シャッター速度は固定もしくはバルブのみ。

 ブローニーの歴史を語る上で欠かせないような存在だな。

 でまぁ、この子、壊れていないんだよね。というか、ネジを外してびっくりした。


 壊れる要素が少ない。徹底的なインスタントというか、本当に「撮る」だけ。構造が恐ろしいほどシンプルで、これ壊すなんて余程荒い扱いしない限り有り得ないんじゃないか、ってレベル。バネが切れでもしない限り故障扱いにならんだろ・・・。
 多重露光防止(巻き上げしないとシャッターが切れない)、但しオートマットではないので赤窓がある。とはいえ赤窓にシャッターがついていないので、取り扱いには多少注意が必要か。


 レンズ構成部品も、これだけ。
 上から順に、固定リング、前玉(前パネルに固定)、後玉。
 クリーニング液で綺麗に・・・と思ったら、コーティングが落ちかけてる。カビ出ていたから、もしかしたら、と思ったら案の定だった。・・・いや、本当にコーティングなのか、跡が残っているのかは完全に判別はできないけど、多少なりレンズにダメージは出ている。
 ま、クリティカルな問題ではないから大丈夫だろう。


 どうせもう1枚くらいレンズあるんじゃないの?とBにして裏側から覗いてみる。
 ・・・本当にレンズ無かった。まさかの2枚玉。


 壊れているところ無し、レンズとファインダー清掃。以上、終了!(ぉぃ)
 おおらかな時代のカメラだなぁ。
 ・・・いや、KonicaⅡが昭和26年発売だから、アメリカでは「写ルンです」みたいな感覚でこれ作っていたってことか!?(汗)
 まじかよ。

 
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