修理と補修 | 2016年 2月 2日(火)10時23分 |
昨日の投稿で、コバ氏が「2段上げ」を推していたので処方してみた。
レシピはこちら
昨日上げた写真と同じ写真をベースにした。縮小写真だが、実際の画像ではぎりぎり表情が見える。特別な処理はしていない。ダークの底上げと、全体的なオーバー気味にしただけだ。シマリが無いかもしれないが、服の陰影まで見えている。これ以上処理をかけると、ハイキーを通り越してグレイな写真になってしまう。
閑話休題。 先生から頂いたCanonet QL17 G3。かの赤瀬川原平先生が絶賛したというカメラだ。 皮ケースまでついているものの、これ以上使ったら千切れてしまう。それは悲しいので給油して磨いて、ケースだけはカメラ置き場に置いておくことにする。 ではご開帳。
……は? コントラストを上げて、明るさも上げてもう一度。
どわあああああ!? モルトが粉塵になってカメラ内に飛び散ってやがる!? これはまずいっ、全力で清掃せねば。
うわー、まっくろ。
そして、レンズの汚れとゴミが気になる。
先日購入した超高価なピンセット開封。1本1000円以上。尖端が鋭利なうえに、やたらと幅が広がる凄く使いやすいもの。カニ目にぴったり合う。これ1本で固定リングを外し、装飾リングを外し、CdSセンサーへの光を減衰させるフィルターを外し、前玉制圧。前群の2枚目も、もう1本のピンセットと精密ドライバーで少しずつ外す。
やったぜ。 でまぁ写真見てもらえれば分かるけど、ここのモルトがボロくなっていて、レンズにモルト粉末を吹きかけたようになっていたのね。で、どれくらい汚れていたのかというと、
このくらい。レンズクリーニング液をしみこませて、くるっと回しただけだよ? 本当だよ? リング部のモルトまで拭いたりしてないよ?
で、なんかこのレンズ、反射がおかしーなー、なんだろーなー、と思って、前玉を軽く掃除して分かった。
典型的なコーティング落ちだった。 もういっそのことコーティング剥がしちゃおうかとか思ったけど、さすがに魔改造じみたことは出来ない。 研磨は出来ると思う。工具があるから。でもそれやると、たぶん特性がガラリと変わっちゃうだろうなあ。
ということで、
組みなおし。とりあえず次に試写するカメラは、この子で決まった。
老骨に鞭打つわけではないが、動かさなければ朽ちてしまう。動かしてあげなければ。 |