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名前: 時深彼方
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居住地: 静岡県富士市
出身地: 福島県安達郡
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自己紹介: いい年こいた未婚の男。
自営業と自衛業とバイトをしつつ、なけなしの金を女に貢がず写真に注ぐ変人。

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修理と補修 | 2022年11月29日(火)19時11分
 Jun Sugawara氏からの託され箱に入っていたフォス・フレックス2日目です。

 ひとまず雑塗装については剥がれるまで様子見。というのも、実は蛇腹補修用の塗料の他用途転用できるかの実験を兼ねていたので、これですぐ剥がれるようなら今度は塗装をある程度剥がして錆び取りをもっとキッチリやって再塗装する。
 実験台になった、といえば聞こえが悪いが、仕方ないよ……コンプレッサーやエアーブラシも持っていないし、かといって缶スプレーで適当に吹くのも不安が残る。何よりマスキングが大変なので、もうちょっと手軽に出来る手段はないかと探して(以下略)


 分解を開始する前に必ず!撮影しておくべき部品。
 これはシャッターレバーのリターンをさせるための部品。実はただ嵌っているだけで、表のレバーからネジを受けるだけ。
 スプリングがついているが、どこかに引っかけて固定されているとか、そういう類の固定はされていない。あくまでテンションをかけているだけ。
 で、実をいうとシャッターレバーは、もしかしたら外さなくてもユニットの取り外しができるかもしれない。取り付けがまた絶妙かつ超面倒なので取り外したのを後悔したが、まあ適当な匙加減でちゃんと付きます。戦前カメラの良いところ。噛むところでしか固定できない。


 本体とシャッターユニットを切り離しするところ。チャージホイール外していないのですが、見ての通りピンが抜けるので、ホイールを緩める必要は無く。たぶん分解すると滅茶苦茶大変なことになるので今回は外さず。とにかくシャッタースタックするのが問題なので、その原因を探ってなんとかするのが目的。


 内側にあるネジを外していくと、フイルムローラーが外れ、ユニット保護兼フイルム接触面のカバーを剥がすことができる。
 経年劣化でカチカチなので、メリメリ剥がしていくしかないです。しかも結構精度が出る部分なので、そりゃもうカチカチに嵌っている。
 歪んだら金床を活用して直しましょう。たぶん歪む。


 途中で、「どうやって外すんだよこれ!」ってシャッターユニットが外れなくて悪戦苦闘していた図。
 原因はこれ。ボディ外側、シャッターレバーのところに何気なく居る小さなマイナスネジ。これを外さないとユニットが外れない。


 やったぜ。
 さて、ここに写っている部分、実はほとんど撮影で使うことがない機能の部分だったりします。
 非常にシンプルな構造(時差で後幕を制御しているだけ)なので、あとの見える部分はセルフタイマーや露出時間延長機構で、普通にチャージしてシャッターを切るだけなら、ほぼ動きのない部分。今回の筐体、露出時間延長の機構はレバーが折れていたのでこの機能を使わない。セルフタイマー……は一応生きているけれど、まあ、写るようにするのが目的なので、さっと給油する程度にしておく。



 さて、そんな訳で取り出したユニットをテストすると、正常動作している。
 とはいえ製造から80年、幕速制御は甘い。1/500とか、どうみても1/250とか1/200とか、そんな数値っぽい。
 しかし、幕は呆気なく動いた。どうして?



 重要な部分なので、ちょっと大きめで。
 この4つのネジ穴、下ふたつは固定用なので関係ない。問題は真ん中と上のネジ穴なのだが、その上にある銀色のプレート、ちょっと歪んでいます。そして片方のネジを軽く締めておくと、これだけ穴が塞がってしまう。
 ……このネジはシャッターユニットを保持するのだが、経年劣化なのか、何か無理なことをしたのか。どちらかは分からないけれど歪んでしまっているんですね。正しい位置に戻して組み直しすると、恐らくギアが無理な角度で固定されてしまって正しく動作しなくなってしまう。歪みはざっと見て0.2~0.3mm程度。結構力任せに動かないといけないレベルなので、相当な歪みです。
 これが故障原因。ちゃんと修理をしてあげるなら、この歪みを取るか、部品を交換すべきなのですが。残念ながらドナーは無いのでこれはこのまま組み戻しします。
 構造上、この部分はカバーがついて隠れるので、感光することは多分ないと思う。試写してみないと分からないが、少なくとも位置的に問題ないはず。


 組み戻し中に「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」ってなった場所。
 このローラー、見ての通り滅茶苦茶アクセスしにくい場所に固定用ネジがついている。
 ローラーを保持しながら(手を離すとズレる)、正しい位置に固定用プレートを保持し、その状態でフイルム室という狭い場所の中で、小さなマイナスネジを締め込むという苦行。
 あと、このローラーは上下の概念があるようで、たとえば上側のローラーとかプレートを下側につけると正しく回らなくなる。締め込みながら、ちゃんとローラーが回るか確認する必要がある。
 とはいえ、一番難しいのはここだけだと思うので、気合で乗り切ってください。


 これで内部の組み戻し完了。
 あとは外側。真夜中の作業を続けると問題なので、3日目に持ち越しです。
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